Dialogflowを使った自然言語処理(3) webhook

Dialogflowのwebhookとは

Webhook は、ビジネス ロジックをホストするサービスです。Webhook では、セッション中に Dialogflow の自然言語処理で抽出されたデータを使用することで、動的レスポンスの生成、収集したデータの検証、バックエンドでのアクションのトリガーが可能になります。

CX Webhook は ES Webhook に似ていますが、CX 機能をサポートできるようにリクエストとレスポンスのフィールドが変更されています。

https://cloud.google.com/dialogflow/cx/docs/concept/webhook

今までに作ったESのWebhookは、AWSのLambdaを使って実現していました。

AWS Lambda のChalice使ってflask APIをデプロイする

前回、Netlifyの記事を書きましたが、今回は、Chaliceです。 接続としては、以下の通りです。 <LINE> ー <Dialogflow> ー <heroku> ー <V […]

今回は、新しく作り直すので、GoogleのCloud Functionを使ってみたいと思います。

事前準備

作成するCloudFunctionは、Dialogflowエージェントと同じプロジェクトに存在すると、特別なことをすることなく、呼び出すことができる様です。

GoogleCloudのコンソールから、エージェントと同じプロジェクトに入り、Cloud Functionを表示させます。初めて使いますので、必要なAPIを有効化するか訊いてきますので、「有効にする」を選択するとエラーになりました。課金情報が抜けていた様です。

課金を有効にすると、無事に新しい関数を作成できました。

Cloud Functionの作成

公式ドキュメントのサンプルを使って、Cloud Functionを作成します。言語はpythonとします。(サンプルのページはこちら

構成は、以下のとおりとしました。リージョンは東京を選択しています。また未認証の呼び出しを可としています。

コードの画面では、言語を選択し、先ほどの公式ドキュメントにあったサンプルコードを貼り付けます。今回はpython3.9を選択しました。エントリポイントをhandle_webhookに変更して、デプロイすると完了です。

# TODO(developer): change entry point to handle_webhook in cloud function

def handle_webhook(request):

    req = request.get_json()

    tag = req["fulfillmentInfo"]["tag"]

    if tag == "Default Welcome Intent":
        text = "Hello from a GCF Webhook"
    elif tag == "get-name":
        text = "My name is Flowhook"
    else:
        text = f"There are no fulfillment responses defined for {tag} tag"

    # You can also use the google.cloud.dialogflowcx_v3.types.WebhookRequest protos instead of manually writing the json object
    # Please see https://googleapis.dev/python/dialogflow/latest/dialogflow_v2/types.html?highlight=webhookresponse#google.cloud.dialogflow_v2.types.WebhookResponse for an overview
    res = {
        "fulfillment_response": {
            "messages": [
                {
                    "text": {
                        "text": [
                            text
                        ]
                    }
                }
            ]
        }
    }

    # Returns json
    return res

思ったより、あっけなく終わりました。

Dialogflow側の設定

以下の記事で作成したサンプルエージェントを使います。

Dialogflowを使った自然言語処理(2) CX版

Dialogflowには、小規模でシンプルなエージェントに適した”ES"と、大規模で複雑なエージェントに適した”CX"と、2つのエディションがあります。運用コストにも違いがありま…

start pageにwebhookを設定してみます。

上記サンプルコードでは、tagによって応答が変わっていますので、Default Welcome Intentのtagには、 "Default Welcome Intent": 、no_planのtagには、"get-name をセットしてみて、動作を確認してみます。

Create Webhook

まず、Route Default Welcome intentのwebhookを有効にして、create webhookを選択します。Display name, WebhookURLを入力して、Saveします。

<Your URL>は、先ほど作成したCloud Functionの「関数の詳細」画面からコピーできます。

tag は”Default Welcome Intent”とします。同様にRoute no_planも webhookを有効にし、先ほど作成したsampleを選択します。また、tagは"get-name"とします。

以上で設定は終わりです。Test Agentの結果は以下のとおりです。

前回までの会話の間に、Cloud Functionで定義された応答が返されているのがわかります。

参考)

webhookリクエストに含まれる情報の詳細は、こちらのページにあります。

全体に関する理解ができていませんが、とりあえず、ユーザの入力テキストは、以下の様に取得できました。

    req = request.get_json()

    tag = req["fulfillmentInfo"]["tag"]  //タグの取得
    user_text = req["text"]        // ユーザ入力の取得

なお、webhookのエラーは、Event handlersを使って取得できるようです。